舞：市場でアルバイトして6年目のとき、芳和輸送の方に「うちに入らないか？」と声をかけてもらったのがきっかけです。
オートマの普通免許だったのですが、「ハイエースもあるから」と言われ、とりあえず面接を受けたところ、正社員として採用していただけることになりました。
最初はハイエースのつもりで入社したので、「トラック」といわれて「エーッ」となりました（笑）。でも、トラックの運転を練習して、オートマ限定のトラックも準備してもらえたので、乗るようになったんです。

香織：トラックに乗るつもりは、全然なかったんです。高校卒業後、就職した会社の仕事が合わないので1年半で辞めて、どうしようか悩んでいたときに、ちょうど・・・
舞：ちょうど人が足りなくて、そのとき、私が声をかけました。
香織：運転免許は、入社前に合宿制の教習所に行き、２週間でとりました。それで、「いきなりトラック」という感じでした。
それまで、トラックを運転するなんて全然思っていなかったので、自分でもびっくりなんですけれど・・・運転してみると楽しくて、ドライバーになってよかったなと思います。

香織：2年と10ヶ月ですね。
舞：私は5年になります。

私たちと同じ2トン車に乗っている人が2人、
それから4トン車に乗っている人が2人です。

舞：「女性だから…」とは、とくに意識していません。最近は、バスの運転手さんも女性の方をよく見ますよね。それに、市場でアルバイトしていたときに、女性の先輩がトラックを運転しているの見ていたので、違和感はありませんでした。
香織：私は、トラックを運転しているように見られないことが多くて、同年代の人からも「ギャップが大きい」って言われます。
以前は、女の人がトラックに乗っているのは「スゴイ！」と思っていました。実際に運転してからは、逆に「私、女だけどスゴイでしょ」みたいな感じはありますね（笑）。

舞：仕事のパターンが2つあって、曜日で違っています。
月・水・金は、朝、切花の配達があって、私は都内、香織は千葉の松戸や柏を担当しています。それを終えた後は、たとえば翌日の競りで売る鉢物の集荷に埼玉の生産者の方のところに行ったりします。
火・木・土は、私は築地市場に行って野菜を積んで、都内のスーパーマーケットなどに納品します。その後、葛西に戻ってきて、（この曜日は鉢物の競りをやっているので）配送を頼まれたお客さまの商品を集荷して、積み込んだりする作業をします。
香織：私は、火・木・土は大田市場に行って、やはり野菜や果物を積んで配送します。

香織：朝は5時に出勤します。閑散期は午後の早い時間で終わりますが、繁忙期は時間がかかります。

舞：切花は箱もありますが、水をはったバケツに入れた状態で運ぶことが多いです。止め方が緩いと水がこぼれてしまうので、バケツが倒れないようにギュッと止めます。
鉢物はトレイにしっかり入れて、それを積み重ねた状態で積み込みます。洋ラン鉢なども運ぶことがありますが、洋ランは鉢ごと段ボール箱に入っているので、それを固定します。とにかく慎重さが求められます。